イベントに芸能人をよぶ際の方法と注意点

「営業」を行う芸能人は決まっている。

自治体や団体・企業のイベントやセミナー・講演会などのいわゆる「営業」案件に出演してもらえる芸能人というのは、実は決まっていたりします。「うちの会社の設立50周年パーティーに桑田圭祐を呼べ」と上司に言われても(よほどの事情やコネがなければ)呼べないものは呼べません。

「企業CMに出演しており、その契約の一環で関連イベントへ出演する」「コネがある」などの事業が無い場合、「営業」を行わない芸能人・タレントをイベントに出演させることはほぼ出来ないことをまず理解してください。

 

どんな芸能人を呼べるのか?

営業を比較的行う芸能人は「お笑い」になります。特に、吉本クリエーティブエージェンシーなどの、お笑いに大きな比重を置いて入る事務所は「営業」も大きな収入源となっているため、積極的に営業を行う傾向があります。ただし、いわゆる大御所と呼ばれている「明石家さんま」などの大物芸能人は事務所の意向だけではキャスティングできません。ごくまれにキャスティングできることもありますが本人がやりたい案件でテレビの収録が重なっていないことが前提となります。基本的に「お笑い」芸能人はどこかの事務所に所属していることがほとんどなので、事務所へ連絡して出演交渉を行うことがファーストステップとなります。

出演交渉についての説明はこちらでも記載してます。

もちろん「お笑い」以外のカテゴリでも「営業」を行っている芸能人はたくさんいますが、需要とのバランスもあり一番交渉しやすいのが「お笑い」になります。

また、テレビでよく見かける「文化人」を呼びたいという事もあると思います。情報番組のコメンテーターや料理人など、本業を持っていながらTV番組に出演している人は「文化人」カテゴリーになります。彼らは芸能事務所に業務委託している場合もあれば、そのまんま本業の事務所が出演交渉窓口となっている場合もありますので、webでチェックを行ってみてください。

 

TVの仕事が優先。スケジュールは基本的に3か月前にならないと分からない。

特に「お笑い」関係の芸能人はTVのスケジュールが最優先になってます。というのも、まずTVに出て全国に顔を売らないと、その後の「営業」につながらないためです。

TVで顔を売って、営業で稼ぐ というのがお笑い芸人の一般的なスタイルです。 

MCを務めたり、複数のレギュラーや帯番組を抱える人気芸能人は上記の限りではありませんが、基本的には上記の構造となっています。また、半年先のイベントへの出演交渉をしようとしても、「TVの状況が見えないのでスケジュールをきれない(予約できない)」と湯ことを言われることが多々あります。これは、TVのスケジュールがおおよそ1クール(3か月)刻みで変動するため、TVから出演依頼がかかった場合TV出演を優先したい為です。もちろん、TV出演がほとんど無い芸能人や、営業メインで食べている芸能人はその限りではありませんので、都度確認が必要となります。

 

どれくらいの出演料が必要か?

これは、間に代理店やブッキング会社を挟むか、直接交渉するかでかなり変わってきますが、大まかな目安として捉えて下さい。ちなみに代理店やブッキング会社を通さなければ、単純に安く済むというわけではなく、そもそも初取引は出来ない事務所もありますし、普段の付き合いで価格を抑えてくれる事務所もあったりしますので。単純に「直接事務所と交渉=安い」ということではありません。また、様々な業界ルールが存在するため、ちょっとしたやりとりの齟齬で大きな問題になる可能性もあったりします。

 

【お笑い系】

○TVでよく見るクラス:70万~

○昔人気だったり、今そこそこ有名なクラス:30万~

○あまり知られていないクラス:5万~

上記に本人とマネジャー+関係者の移動交通費(場合によっては宿泊費)、必要に応じて、ヘアメイクさんの手配等が必要となります。またお昼を跨いだり、食事が必要な場合はその食事代もかかって来ます。

 

【俳優・女優、モデルなど】

たまに俳優・女優さんなどでも案件次第では出演してもらえる場合もありますが、本当に内容次第になります。たとえば、親子向けのチャリティイベントや、ワインなどの新作発表・試飲イベントなど「イメージアップにつながる」「今後の活動にプラスになる」と戦略的に判断されたイベントにはCM契約などの付帯出演ではなく、イベント単発で出てくれる場合があります。

○メジャーな俳優・女優クラス:100万~

○メジャーなモデルクラス:50万~

○その他あまり知られていないモデルクラス:5万~

こちらも上記に本人とマネジャー+関係者の移動交通費(場合によっては宿泊費)、必要に応じて、ヘアメイクさんの手配等が必要となります。が、ヘアメイクはほぼマスト(場合によっては指名あり)と考えた方がよいでしょう。

 

【文化人/スポーツ選手系】

文化人やスポーツ選手などの出演交渉窓口は、事務所にマネジメント業務委託をしている場合や、自分の個人事務所で管理している場合、または本業で所属している組織だったりと様々です。

事務所に所属している場合と個人では全く金額が変わってくるため金額感を出すのは難しいのですが、感覚として「お笑い」や「俳優・女優」よりも安い場合が多いです。

 

【アーティスト・ミュージシャン】

アーティストやミュージシャンについては、はっきりと「営業で食べている人」と「CDやライブで食べている人」に分かれます。基本的に現役で音楽をリリースしている方々は後者になり、CMのタイアップ企業との関連イベントなど以外への出演は行っていません。前者が出演交渉可能な対象となるのですが、これも料金はピンキリですので、なんとも言えません。

また、マイクを渡せばとりあえずOKの芸人と違い、アーティストは「音響設備」「バックバンド」など付帯で必要になる要素が多く、本人のギャラが安くてもその他に様々な経費が掛かる可能性があります。

関連記事

ページ上部へ戻る