2022年入社の新卒社員に聞いてみた「イベント業界って実際のところどう?なんで入ろうと思った?」

新卒新入社員に、どうしてイベント会社に就職したのかを聞いてみました

以前の記事「【イベント業界への就職について】就活生に聞いてみたイメージと、実際の状況」では、2017年ころのイベント業界の就職・就活事情をお伝えしてましたが、今回はその2022年版になります。

就職・就活事情についてお伝えする前に、現在のイベント業界の景気はどうなっているのかというと、「極めてきびしい」状況に置かれています。その要因はやはり新型コロナウイルスです。

例を挙げると、業界全体で特需を期待していたけど売上は想定の数分の一にシュリンクしてしまった東京オリンピック2020や、壊滅的な状況となってる訪日外国人向けのインバウンド案件など、様々なリアルプロモーションの数も規模も収縮しており業界全体が停滞しています。

そんな中、わざわざイベント業界に就職しようとして、わが社を受けてくれた新卒社員は一体どのような考えや思いをもってこの業界を選択したのか?不安は無かったのか?そして、最近の応募者全体の傾向は?入社してみてどう感じているのか?そのあたりをお伝えしていきます。

新卒の応募者で、意欲や能力があるのは圧倒的に女性が多い

ここ数年の傾向として、採用面接やテストを行った際、意欲があったり、能力やセンスを感じる人材は、圧倒的に女性の方が多くなりました。これは私の業務拠点である某地方都市に限らず、日本全体で起きている事象になります。(首都圏や他地域の協力会社や得意先と話をしても、どこも同じように感じていました。)

この理由は単純で、「意欲や能力やセンスのある男性が、イベント・広告業界を志望しなくなった」からです。

これは広告代理店などの一昔前の人気業種も同様で、近年は質の高い人材は、公務員やIT関連企業を志望しており、なかなか良い人材が集まらなくなってきています。

さらには、イベントや広告業界の体質や労働環境などについて、インターネット上に情報があふれており、(改善されつつあるとはいえ)わざわざブラック気質っぽいこの業界で働こうとは思わなくなっていることも、それに拍車をかけていると言えます。

どうしてイベント業界に就職しようと思った?

実際に新入社員3名に聞いてみた、イベント業界に入ろう思った理由は、

イベントや人と接するのが好きで、自分でもつくってみたいと思ったから

だけ、でした。(その他、地元で就職したかった、内定もらったもの中で一番楽しそうだったから、などもありましたが、除きます。)

つまりは、単純に“好きを仕事にしたい”という理由で、これは10年以上前から新卒の志望動機No1でずっと変わってません。

そして、インターネット上に出ているイベント業界の労働環境や体質などについて、事前に調べたりしたかという問いに対しては、

業界がブラック気質というよりは、パワハラや過酷な労働環境は、個別の企業の問題だと思う。

業務の内容や、業界構造的に労働時間が長くなるのは仕方がないと理解しており、その分、代休・振休で対応できればよい。

といった返答が帰ってきました。

新卒社員たちは業界についてしっかりとリサーチを行ったうえで、ちゃんと考え入社を決めているようです。

そして、コロナウイルスがまん延し、先が見えづらいこの業界になんでわざわざ入ってきたかという問いに対しては、

そのうち治まると思っており、特に深刻には考えていない。

コロナで大変のなのはどの業界も一緒なので、やりたい職種を選んだ。

親に「就職先はイベント会社だ」と報告したが、特に何も言われていない。

などなど、かなりポジティブな考えをもって入社していました。(ポジティブな考えを持っていそうな応募者を選考したということも、もちろんありますが)ありがたい限りです。

入社してみて、実際のところどう感じているか?

入社してまだ数か月で、業務経験もあまりない状況ではありますが、実際に働いてみて感じた労働環境に関する感想やギャップなどを聞いてみました。すると

先輩たちみんなが優しい、イベントの現場でも特段不満や疑問に思うことは特に遭遇してない。もちろん経験が少ないため、一概には言えないが、得意先やクライアントからの理不尽な扱いやひどい言動などは今のところ見たり体験したことはない。

イベント直前の制作業務やイベント本番について勤務時間が多くなることはもちろんあるが、それは仕方がないことだし、その分代休や振休をしっかりと取れている。

今のところ大きな不満はない。

などという答えが返ってきました。

これには驚き…などは全くなく、このような答えが出ることは予想していた通りでした。というのも、新入社員に対してはめちゃくちゃ丁寧に論理的かつ体系的に仕事を教え、残業は基本させず、もちろん恫喝やパワハラなどは発生しないよう社内で徹底周知の上、育成に臨んでいるからです。

これは、私の所属するイベント会社だけ、このような「普通の会社」化している訳ではなく、広告業界全体が「普通の業界」にシフトしようとしています。

すべての始まりは、2016年頃に一気に表面化した例の広告代理店社員の過労事件で、あれ以降イベント・広告業界全体で急激に“浄化“が進みだし、業界全体で常態化していた、パワハラやセクハラ、長時間労働、といったものが徐々に排除されていきました。

私の会社にも以前は「パワハラが人の皮をかぶって歩いている」様な人間や「いいイベントのためなら他人がどうなろうと知ったことではない」といった人間たちがいましたが、みんな問題を起こし(というか、今まではギリギリだった行動や言動がアウトになりはじめ)クビになっていき、社内からパワハラ人間が一掃されています。

ですので、会社にもよるかとは思いますが以前の様な、社員に対する理不尽な扱いやイカれた働き方の強要はイベント業界全体ではかなり少なくなってきていると思います。

これからイベント業界も就職先として検討している方々へ。労働環境的にはどんどん働きやすくはなってきているので、あなたのやりたい事と業務内容がマッチするのであれば、少し前ほど厳しい業界ではないですよ。声高におススメしますとまでは言えませんが。

もし現在、前向きにイベント・広告業界への就職を考えているという方々がいらっしゃればお伝えしておきたいのは、イベント・広告業はいうなれば「受け取る・伝える」といったコミュニケーションそのものが業務の根幹を成しているということです。そのため、採用においてもコミュニケーション能力について求める比重がとても高くなります。

そこで、コミュニケーションに関してもっと深く考察してみたかったり、自己肯定感を上げて就職の役に立てたいという方は「伝え方コミュニケーション検定」という資格があるので、取得を検討してみるのもいいかもしれません▼
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