よくある講演会の流れ
講演会を行う際、よく行われる進行は以下の通りです。
※()はおおよその時間配分です。
◇受付 開演30分前から行う(30分)
◇本番開始
1.司会による開演(1分)
2.司会による講演者の紹介~呼び込み(2分)
3.講演(60~90分)
4.質疑応答(10分)
~終了後適宜会場を移動
◇懇親会(60~90分)
上記の本番の項目には、講演会しかプログラムがありませんが、場合によっては、主催による挨拶であったり、ゲストを他にもお招きしてトークセッションを行ったりもします。
終了後の懇親会は、会場内にレストランや宴会場がある場合にそのまま移動して行われます。ゲスト講師のスケジュールが合うのであれば、懇親会にも参加してもらうこともあります。
それでは、当日の流れを詳しく説明していきます。
会場の準備
会場の準備ですることは大きく4つです。
1.客席の準備
固定式の椅子がある会場でない場合は、椅子の準備を行います。講演会の場合の椅子の並べ方は通常「映画館(シアター)方式」といって、椅子だけを並べて机は用意しないのですが、ゲスト講師の内容によっては、テーブルを用意することもあります。ここは初めの企画段階でどのようにするか決めておきましょう。ちなみにテーブルも用意する座席の並べ方は「学校(スクール)方式」といいます。「映画館方式」と「学校方式」では客席数が1.5倍位変わってくるので、講演内容に応じてよく検討を行ってください。
また、決まった席に決まった方を座らせたい場合は、座席に「席張り」という所属とお名前を書いた紙を張り付けておくとよいでしょう。
2.ステージの準備
ステージで最低限準備しなくてはいけないのは「講演者の演台」「司会者の司会台」「マイク」「タイトル看板」になります。講演会を行うような会場であれば、「演台・司会台・マイク」はほとんど会場に付帯設備として用意してありますが、音響には別途オペレーターが必要になったりする場合もあります。事前に会場と打合せをして確認をしましょう。また、「タイトル看板」は通常ステージの上の『バトン』と呼ばれる吊元につるします。タイトル看板はデータまたはテキストを会場に伝えれば、会場が制作から取り付けまでしてくれる場合もありますが、会場にお願いできない場合は主催者側で用意しなくてはいけません。看板の制作と取り付けを自分たちで行うのは、難しいため、これはイベント会社などの外部業者へ発注することをお勧めします。
その他、ゲストがPCをつかってスクリーンにスライドショーを映したい場合などは、「PC、クリッカー、レーザーポインター」「スクリーン」「プロジェクター」なども必要になってきます。映像装置についても大きな会場で行う場合は設置に専門知識が必要になるため、事前に会場に確認をして、「こやづき」といわれる会場の指定業者さんを紹介いただくか、イベント制作会社へお願いするのがよいと思います。
3.受付の準備
一目で受付と分かるように、「受付」と書いたサインを用意するか、または、導線上すぐにわかる場所にテーブルを組みましょう。開始15分前頃から一気に受付に人が押し寄せることが多いため、その人数をさばくための受付のスタッフの用意や受付手順の確認をしっかりしてください。
また、受付時に資料やアンケートを配る場合は、それらの準備も必要になりますし、アンケートは帰りに受付で回収が必要になるため、その回収準備もしなくてはいけません。
4.控室の準備
控室は、自分たち主催者が入る主催者控室と、ゲストが入る控室の2つがあります。特にゲストの控室には、ケータリング(お茶や、ミネラルウォーター、お菓子など)や、おしぼり、ハンガーラック、姿見その他ゲストから要望があったものが用意できているか確認してください。また、ゲストにサインを書いてもらいたい場合は色紙と、マジックペンの用意も忘れずに。
以上の4つが準備に関する大きな項目になります。
ゲスト講師のお迎え
会場の準備と並行して、ゲスト講師を迎える準備を整えます。ゲスト控室の準備はもちろん、ゲストが当日到着する場所と時間は事前にしっかりと確認しておき、ゲスト対応担当者がお迎えをしましょう。講演開始までに主催の偉い方が挨拶をしたい場合などは、ゲスト側と時間を調整し、会場に入ってどれくらいのタイミングで控室に伺えばいいかを決めておきます。
受付の方法
受付では、事前に参加者リストを作成し、当日「参加証」を確認して、漏れが無いように受付を行いましょう。参加者に持参してもらう「参加証」は、はがきやチケットなど手元に残るモノでもいいですし、手間をかけないのであればメールで参加証代わりの通知を送る方法でもいいでしょう。
また、参加者リストを作る際、参加者は、あいうえお順で所属団体名→名前でソートをしておくことをお勧めします。というのも、参加賞を忘れたり、メールを削除してしまう方が必ずいるからです。そうしておけば、所属とお名前(所属がバラバラの場合はお名前だけでOK)を伺ってスムーズにリストから見つけ出すことができます。
参加人数にもよりますが、ほとんどの参加者は15分前位に一斉に押し寄せてくる傾向が強いので、その瞬間最大風速をさばききれる人員配置が必要です。参加者1人の対応に30秒かかるとしたら、開始5分前までの10分でさばけるのは、1つの窓口で20人と考えると、2つで40人3つで60人…となります。さらに参加者の中には、「どこどこの○○だけど、部長の△△さんに合わせろ」とか、面倒なことを言い出す人が必ずいるため、イレギュラー対応の人員も考えなくてはいけません。
以上が受付までの方法になります。
講演会の本番の運営方法は【運営編2/2】で詳しく解説していきます。