女性に人気!「写経」「お坊さんと語らう」体験イベント。
以前に会社帰りの女性をターゲットにした「写経体験」や「お坊さんと語らう」イベントを駅前の会場で行ったのですが、これがなかなか盛況で、事前予約を受け付けた枠は告知してすぐに埋まってしまい、当日参加分も受付時間前に待機列が出来る状況でした。ちょうど「女子旅」や「お寺巡り」のようなムーブメントがあった時期と重なったため、人気になったのかなとも思ったのですが、その後何度か実施しても変わらずに人気があったため、女性に一定の需要があるのだということがわかりました。
なぜ人気だっかたというと大きく2つの要因が考えられます。
1つ目は、普段はお寺まで行かないと体験できない写経と法話(説教、説法)を会社帰りに行うことができるという「プレミアム感」と「導線上のアプローチ」がうまくはまったこと。2つ目は、写経をしたい、お坊さんの説法を聞きたいという、潜在的なニーズを持っていた女性の数が多かったことです。
特に2つ目の理由に関しては、自分で企画しておきながら、正直な所さほど人気が出るとは思っていなかったのですが、確かにこのイベントへの参加目的は「ストレスの解消」や「自分磨き」といった所になるため、女性へのプロモーションの方向性としては王道なものであると言えます。
それでば以下、具体的な企画と準備の方法を説明していきます。
イベントの企画・準備方法
まず初めにすることは、協力してもらえるお寺探しです。ポイントは「情報発信をしたがっているお寺」に協力してもらうことです。お寺はそれぞれ宗派も違えば、経営基盤といえる檀家の数も違い、住職の考え方も違います。お寺によっては外部に対して情報を発信する必要が無いため、闇雲に当たるのではなく、まずはHPやSNSを開設していたり積極的に地域とのコミュニケーションをとっている若いお坊さんなどを探して相談してみるのがよいでしょう。
また、お寺へ協力をお願いする際にはお寺側のメリットをも考えて、企画内容を検討する行うようにしましょう。もちろん、お寺の方々も食べていかなくてはいけないですし、時間を割いて協力をしてもらうため、「謝礼」なのか「お寺への誘客」なのか「物販」なのか、はたまた「住職のSNSに誘導したい」のか、お寺側のメリットやしたいことをうまく調整することが必要です。
企画の前に知っておきたい。「宗派によって写経の内容が違う」
一般に写経というと「般若心経」を連想する方が多いのですが、日蓮宗、浄土宗、浄土真宗といった宗派に関しては、拠り所となる経典が違うため般若心経を唱えることはありません。お寺との交渉の際にここは気を付けておきたいとろこです。ちなみにお坊さんからしてもらうお話に関しても「説教」「説法」「法話」と宗派によって呼び方が異なります。
写経体験の準備
写経体験に必要なものを紹介します。
■座卓と座布団またはテーブルと椅子
畳敷きの部屋で座卓で写経するほうが雰囲気が出ますが、足腰が弱い方や正座に慣れていない方向けにテーブルとイスをつかってもOKです。(私の場合は、お坊さんにOKといわれましたが、確認してみてください。)後述しますが、般若心経の場合、早い人で30~40分、丁寧にする人で1時間くらいの時間を使いますので、もし大丈夫ならテーブルと椅子の方が疲れません。
■写経手本と書道半紙、文鎮、下敷き、硯、筆ペン(その他ティッシュやごみ袋などの運営備品)
写経手本については、お寺で写経を行っている場合はほとんどお寺でお持ちですので、コピーを取って使用します。(万が一無い場合はネットで売っていますので、それでもよいでしょう)書道半紙は習字で使う一般的なものでOKです。また、同じく書道用の下敷きと棒の文鎮を用意しましょう。写経は、手本の上に半紙を載せて透けた文字をなぞっていきますので、しっかり筆を走らせられるように、半紙はなるべく折り曲げずに準備してください。そして筆ペンですが、イベントで写経を行う場合は硯と墨汁と筆ではなく、筆ペンの使用をおススメします。というのも筆は慣れていない人は扱いが難しいのと、墨汁をつかうと周りを汚してしま可能性が格段に高まるためです。ちなみに、筆ペンはちゃんと「写経用」という種類が発売されているので、可能な限りそれを用意しましょう。書き味が全然違います。
以上でひとまず大丈夫なのですが、協力してただくお寺のお坊さんと相談の上、お香をたいたり、照明を少し落として蝋燭を灯したりすると会場により雰囲気が出ます。
体験イベントの運営時間設定
上にも書きましたが、写経は「般若心経」の場合、早い人で30~40分、丁寧にする人で1時間くらいの時間を使います。そのため、丁寧にする人に合わせて1時間くらいで設定するのがいいと思います。仮に18:00からスタートする場合は、18:00~19:00が写経タイム、19:15~20:00がお坊さんとの語らいタイム。といった感じです。
「お坊さんと語らう」体験
お坊さんと話しをする機会はなかなかないため、写経と合わせこちらも人気コンテンツです。タイトルを「お坊さんと語らう」にしているのは、宗派によって「お坊さんから受けるお話」の呼び方が違うのと、お坊さんからの一方的な話ではなく、座談会形式で進めたほうが、「ギャップ」でより親しみが沸き場が盛り上がるからです。私がやっていたのは、畳の部屋で、お坊さんの前と脇にぐるっと参加者に座ってもらい、お坊さんが決めたその日のテーマで軽くトークをしてその後みんなでワイワイ話をする方式です。ただ、この場合お坊さんの方に場を盛り上げる話術がないと難しいため、お話をいただくお坊さんと事前に準備をして「トークテーマを決めて座談会」にするか「お坊さんからのお話&質問受付」方式にするかを調整してみてください。