何をやっても結果が出ないのはどうしてだ?
と考える前に、今取り組んでいるその事柄の期待値はどのくらいありますか?
例えば、力が拮抗している前提なら、野球の試合で勝つ期待値は1/2で50%です。2連勝する確率はその半分1/4で25%になります。これが麻雀なら相手が3人になるため、トップをとる確率は1/4で25%、2連勝は1/16しかできず6.25%しか発生しません。
何が言いたいかというと、結果を出し続けるというのは確率だけの話で言えば、なかなか難しいという事です。
そこで少しでも成功の確率を上げ結果に近づくために、多くの人は期待値を上げようと様々な努力をします。という事は、こちらが競争から抜け出そうと考えているときには、相手も同じように考えているはずですし、こちらが戦略を練ったりネットワークを構築しているときには、別の策略を検討しているかもしれません。そして、対人での競争に限らずとも、世の中が需要と共有で成り立っている以上、自分が提供しようとしているものが相手にマッチしなければそこに価値が生まれません。
つまり勝負や競争というものは、そうそう簡単に優位性を持つことはできません。
私も、企画コンペで10連敗をしたことがあります。1つのコンペに平均して4社が参加しているとして、10連敗する確率は約5.6%なので、単純に18回に1回は起こる事象です。
この連敗の最中は何をやってもダメでした。しかもことごとく接戦での2番手評価で、完全に負けたというものは1件だけでした。5連敗したあたりで、ちょっと焦って勝負の神社にお参りに行ったり、常勝プロダクショとチームを組んだりと、まあ色々やりましたが全てうまくいかず連敗は10まで伸びました。
それで、11戦目で連敗を脱出したのですが、私の企画はほとんど評価に関係なく、ブッキングした外国人インフルエンサーの女の子が、審査員の好みだったというのが理由でした。
つまりは運でした。
負けても絶望的な状況にならない場合、気にしないほうがいい
以前に私は、無駄な勝負を避けるのが勝ちに近づく秘訣だという記事を書きました。これはあくまで「勝てる勝負を選べる」権利をもっている人だけに当てはまる話で、望むも望まざるもいや応なしに結果を求められるという状況に置かれている人が多数かと思います。
ここでは、努力の方向性が間違っているかどうかや、そもそもその勝負を受けることの是非については特に記しません。私がここで書かずとも皆さんが一番よく考え修正しようとしていると思いますし、「こうすれば勝てる」「勝つための思考法」のような指南はそこら中に溢れていますので。
期待値を上げるためにの努力は、いつ目に見える結果となるか分かりません。いまたまたま、下振れしているだけでこの後水面に顔を出せるかもしれませんし、もっとひどいことになるかもしれません。
もし今結果が出なくても絶望的な状況にならない方は、気にしないことです。期待値を上げる努力をしていればどこかで上振れがくるかもしれません。そして、結果を出さないといけない人は、上振れを次のタイミングでつかむために死に物狂いでやれることをやるしかないでしょう。