【作成例】1枚にまとめる企画書の構成方法と書き方

『1枚企画書』とは

企画の要点を凝縮し1枚の紙にまとめた、いわゆる「1枚企画書」は、企画書というよりはサマリー(要約書)に近いものになります。企画書の見せ方で一番のポイントは「情報を削いで本質部分だけを残す」ことです。一枚企画書はその最たるもので、本当に伝えたいことだけを、規定条件の中で、限られた枠の中に収めた『俳句』のようなものであると言えます。

1枚企画書の構成

通常の企画書と構造自体は変わりません。ただ、そこから「必要な情報だけを残す」という作業が必要になってきます。

例として「日本全国のお祭りに参加させるプロジェクト」という架空の1枚企画書を作成しましたので、これを元に構成について説明をしていきます。

上記例の場合の構成は

◎タイトル・コンセプト(企画書の内容が一目で想起できるタイトルと、コンセプトを簡潔に)

◎実施期間(想定している実施時期)

◎企画趣旨(企画の目的と概要)

◎ターゲット(誰を対象とするものなのか)

◎事業構造(誰がどのポジションでどのような役割を果たすのか)

◎具体的展開方法(実際にイベントで行うコンテンツ・施策の案)

◎プロジェクトのゴール(この事業行うことによって最終的に得られる効果)

としています。

構成に関しては、企画内容によって変動しますが、特に核となる部分「目的・コンセプト」「概要」「ターゲット」「事業構造」「手法」をベースに、その他伝えなくてはいけない要素を肉付けしていくという形がよいでしょう。

また、慣れないうちは、いきなり1枚企画書を作成するのではなく、1ページに1つづつ各要素を簡単に記入したラフ(台割)を作成し、1ページずつ「いる・いらない」と仕分けをしてみると、入れなくてはいけないことが見えてきます。

1枚企画書を作る上でのポイント

作成にあたってのポイントは2つあります。

1つ目は、企画書だけではなく文章の基本になりますが、いわゆる「5W1H」When(いつ) Where(どこで) Who(誰が) What(何を) Why(なぜ)したのか?を意識することです。この場合は(いつ)「××年度4月~3月にかけて」、(どこで)「全国の祭りに」、(誰が)「既存・新規の祭り好きを」、(何を)「日本全国の祭りに誘引する」、(なぜ)それは「全国の交流を拡大するため」となります。1枚企画書の場合、情報をそぐ事を意識するあまりにこれが抜けてしまうことがよくあります。内容が相手に伝わるものにするためにもこのポイントはしっかり押さえるようにしましょう。

2つ目は、文字のメリハリです。限られたスペースの中に情報を盛り込むため、どうしても細かい文章の羅列になってしまいがちで、それではただの見づらい資料になってしまいます。一目で重要な箇所が分かるよう、文字の大きさに強弱をつけたり、文章をできるだけ短くまとめるよう意識しましょう。どうせ実際にやることになればいやでも詳細な計画書を作らなくてはなりません。1枚企画書を作る目的は「本当に伝えなくてはことだけをまとめる」ことです。

1枚企画書の作成にあたっての参考記事として

通常の企画書の作成例は、イベント企画書の作成例【初心者向け:企画書の書き方公開】

企画書のメリハリや見せ方のコツは、イベント企画書の作成例【初心者向け:企画書の見せ方のコツ】

がありますので、併せて読んでみてください。

また、企画書制作にあたって「作る時間がとれない」場合や、自分だけで作っているといつも同じ感じになってしまうので「違う作りにしてみたい」、「企画のプロにお願いしてみたい」、といった場合には、外部の企画制作のプロにWebから発注できるサービスなどもあるので、気になる方は試してみてはいかがでしょうか。▼