企画コンペで負ける人の特徴とは?
私は10年以上にわたりイベントやプロモーションプランナーとして無数の企画コンペに参加してきたのですが、当然負けることも多数ありました。
コンペの勝敗は単に企画内容が優れているかだけではなく、複数の要因が重なった結果のため、負けに対してはそんなに深くその原因について考察をしてこなかったのですが、知り合いのプランナーが複数年にわたって異常に高い勝率を維持していたため、ちょっとだけ気になりどうしてそんなに勝つことができるのかを聞いてみました。すると自分でも気づいていなかった「負け」のポイントが分かったのです。
そこから極力「負け」のポイントをクリアにすることを心掛けたところ、一定以上の勝率を残すことが出来るようになりました。
この記事では皆さんに「どうして負けるか」を軸に勝つためのポイントをお伝えしたいと思います。
負けるポイント1:そのプレゼンの「核心はなにか」を見落としていないか?
もしかして企画書を描くことが目的になっていませんか?コンペの目的は当然勝つことです。では勝つために必要なことはなにでしょう。それはプレゼンの核心を見抜くことです。
どのコンペでも、そのプレゼンで達成すべき目的があり、その目的を遂行するための方法や手段を企画で提示します。しかしプレゼンにあたってはどこも当然勝ちたいわけですから、様々な趣向をこらした企画を挙げてきます。そこで差が出るのが核心をついているかどうかになります。
核心というのは「クライアントが一番欲しがっているもの」です。
つまり、負けないポイントは「彼らが欲しいものを提案する」という、ごくごくシンプルなものです。
この核心部分をクライアントとのディスカッションや普段のやり取りの中でどれだけ引き出せるかが、勝負にとっての大きな分かれ目となります。
そして、その核心部分にどれだけ近づけるか、相手に成功を想像させることができるかが企画書の役割になります。
負けるポイント2:そのプレゼンの「勝ち筋」が見えているか?
もしかして、下調べや段取り無しでコンペに参加してませんか?勝負に絶対はありませんが、それでは勝ちの目は相当薄いでしょう。
ポイント1と似ていますが、この「勝ち筋」が見えないプレゼンは勝てません。
勝ち筋とは「“クライアントが一番欲しがっているもの”に到達するために最も効果的な手法」です。
そして大概、その手法は企画書に落とした時に「面白い」ものになります。
その企画書、見返してみた時に面白いですか?
負けるポイント3:そのプレゼンに「リアル」はあるか?
もしかして、企画書を「ここまででいいや」と中途半端な状態でフィニッシュしてませんか?細部をおろそかにすると、必ず結果に反映します。確かに企画書の流れとして「入りと抜きや緩急」はテクニックとして必要ですし、たらたらと長い文章は読む気を失せさせます。
ここでいう「リアル」とは、「実現性の高さ」になります。
この施策を行った場合にどうなるのか、そしてダメだった場合にどのような対策を講じ、どのような代替案を用意しているのか、どの程度のリスクがあり、どの程度の労力を割かなければいけないのか。
プレゼンの審査員は大概が中年以上方々です。彼らの常として、失敗したときのリスクや、どれだけ自分達が汗をかかなくてはいけないかをかなり気にします。そのため、実現した場合「どのような効果とリスクがあるかある程度検証済みとなっいるか」を具体的に説明できるかが重要となります。