赤字にしないために知っておきたい、イベントでかかってくる経費と収支のポイント

出ていくお金・入ってくるお金を知ろう

イベントを行う場合の収支項目は多くの場合下記に分類されます。

A:原資

イベントを行う上でのベースとなる資金です。お金の出どころは様々かと思いますが、企業であれば、「広報費」「販促費」「プロモーション費」など、自治体であれば、「予算」、有志団体であれば「会費」「積立金」などになるかと思います。いずれにせよ、この原資部分がイベントを行う上でのメインの資金です。

 

B:売上

イベントの売り上げ(利益)となる項目としては、「入場料収入(有料催事の場合)」「出展料収入(別途出展者を募る場合)」「売上に対するマージン収入(物販や飲食出展を行う場合)」「協賛収入(冠協賛など)」「自己の物販や飲食販売収入(自社で)」が大きな売り上げ項目となります。また、ほとんどの方は関係ないかと思いますが、大規模なイベントで映像配信を行う場合などは配信料収入なども挙げられます。

 

C:経費

イベントを行う上でかかってくる経費になります。外注を行わない場合でも「会場費(会場付帯備品や光熱費なども)」「備品代(イベントに必要な道具やレンタル品など)」「人件費(特に土日にイベントを行う場合は、社内でも休日出勤分の人件費がかかってきます。)」「ゲスト費用(タレントや司会者の費用)」「印刷物(チラシポスターの他、当日の配布物なども含む)」「食事代(弁当代)」「車両費・移動費・駐車場代」「広告費(一般客を呼ぶ場合)」「ユニフォーム代」「イベント保険代」といった経費が掛かってきます。外注するならそこに「運営スタッフ人件費」「造作費(ステージやテントを立てたりする場合)」「音響機材・オペレーター費」「映像機材・オペレーター費」「制作費(マニュアル作成費や台本作成費)」「警備費(制服警備員)」「看護師費」「記録費(カメラマンや映像カメラマン)」などといった項目も増えてきます。

と、ざっと挙げただけですが、様々な項目が出てきます。

 

赤字リスクを極力減らすために

収支は単純に

A:原資 + B:売上 - C:経費

となるのですが、Aの原資がいくらかは分かっていても、Bの予想を立てるのがなかなか難しいところかと思います。特に前例がないイベントの場合はいったいいくらの売り上げが上がるのか、どれくらいの協賛がついてくれるのか未知数です。そこで赤字のリスクを極力抑えるために下記の方法をオススメします。

1つ目:経費を出来るだけ細部まで確認する。

単純な話しなのですが、これがなかなかうまくできなかったりします。特に初めてイベントを行う場合は、どこで何が必要になるのか、いつまでに何を準備しなくてはいけないかが分からず、直前や当日にあわてて用意して、結果想定外の出費が出ることはよくあります。マニュアルを作って一つ一つ確認しながらつぶしていくのが一番いいのですが、それがうまく出来ない場合は、大き目の紙に会場のレイアウトマップなどを書いて、そこに、コーナーごとに「必要なモノ」「必要なコト」を記入していくなどの方法もあります。会場全体を俯瞰しながら、細部をひとつづつつめていくことで、各コーナーごとに必要なものの他、全体がどのように構成されているかも確認できます。

2つ目:損(益)分岐をシミュレーションしておく

損(益)分岐のシミュレーションに当たって気を付けたいことは「経費をしっかり確認し」その上「売上をあまりあてにしない」ことになります。つまり、出ていくお金を事前にしっかりと把握しておくことです。こちらのページにも記事がありますのでご参照ください。

3つ目:予備費を持っておく

以外と行っていない人が多いのが「予備費の確保」です。イベントは準備中を含め突発的なトラブルや予想外の事態が起こることも多く、想定外の出費に見舞われることも少なくありません。そんな場合に備え、全体予算の5%程度の予備費を見て置く事をオススメします。もちろん予備費が無くても大丈夫な場合も多いのですが、持っているのといないのでは心の余裕が違ってきたりもします。

イベントの予算は事前にしっかりと経費項目を抑え、極力リスクを減らしながら作っていきましょう。